教員の活動レポート ~フィールド編~

生物資源環境科学科の先生方は,実験室を飛び出して,変わったところでいろんな調査をされています.このページでは,そんな先生方の研究活動をまとめてみました.

 


1.竹松葉子 教授
マレーシア,ボルネオ島(サラワク)
マレーシア,ボルネオ島(サバ)

ボルネオ島で,アカシアプランテーションと熱帯雨林の生物多様性比較の調査を行ってきました.ターゲットは,土壌中と木材の中に生息するシロアリです.時間と人手が非常にかかる調査なので,研究室の学生たちとマレーシア森林局のメンバー総出で行います.

 

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調査地のアカシア林.生物多様性を維持するための手段として,部分的に自然林が配置されている
 

      
調査風景.頑張る学生たち.写真を撮っている教員は・・・?



サンプル整理をする同行した学生たち.



調査メンバーは,日本人,マレーシア人合わせて16人.大掛かりの調査です.自炊なので,食事の準備も大変!
 



2.丹野研一 助教
アゼルバイジャン,トルコ
農作物の栽培起源を調べるために,考古学の遺跡発掘調査に行きました.遺跡から出土する植物の種類や特徴を調べています.


アゼルバイジャンの「人面岩」.寝ている人が右斜上を見上げている...ように見えるでしょうか?アルメニア国境付近のコーカサスの草原です.東京大学の発掘調査に,植物調査の役割で参加してきました.現地の町ではちょっと知られた景観とのことです.


トルコの赤い月と発掘調査.ハサンケイフ遺跡(筑波大学の調査隊による)では,農業のはじまる直前期(約11,000年前)の食と環境を調査してきました.今年は「世界ふしぎ発見」が取材にきて放映されました.
 



3.荒木英樹 准教授
タンザニア
JICAタンザニアの稲作振興プログラム(通称,タンライス2)で,天水稲の栽培マニュアルを作るための予備調査に参加しました.


試験地の選定.低湿地天水田の地域では,この乾燥した地が,雨季には川が氾濫して水田のようになります.



調査対象を選定するためのベースライン調査.JICAの調査に同行させてもらいます



農学研究科の卒業生(JICAの長期研修員として修士を修了)がタンザニアに戻り,研究員として圃場整備を監督しています. 世界銀行が出資して,50haの圃場を整備しています.



ミクミ動物保護区でキリンを発見しました.指先に注目.ガゼルもいるが・・・.
 



4.小林淳 教授
ベトナム
ベトナム北部山岳民族の食用昆虫飼育とウイルス病発生に関する現地調査を行いました.


エリサンはカイコよりも大型のヤママユガ科昆虫で,ベトナム北部の少数民族は高床式の家屋内でキャッサバの葉をエサとして与えて飼育しています.



かつては多くの農家が絹糸の原料としてエリサンの繭を生産していましたが,現在では生産農家の数が減り,蛹を食料として生産し,市場で販売しています.



ハノイ農業大学の協力を得て,エリサン飼育に関する現地調査を行い,ウイルス病の発生を確認しました.現在,このウイルス病のメカニズムと防除を目的としてウイルスの遺伝子解析を行っています.

 




5.鈴木賢士 准教授
山形,蔵王

2013年11月21日から山形蔵王においてゾンデと呼ばれる気象観測機器による集中観測を実施しました. JAXA(宇宙航空研究開発機構)との共同研究で,2014年冬に種子島宇宙センターより打ち上げが予定されましたGPM(Global Precipitation Measurement:全球降水観測計画)衛星に搭載される二周波降水レーダのうちKaレーダ二機を,蔵王山腹と麓の二か所に設置し対向実験を行い,その中間地点での降水,特に雨から雪に変化する(雪から雨に変化する)融解層によるレーダの特性を検証(GV:Ground Varidation)することを目的としています。山口大学鈴木研究室ではビデオゾンデと呼ばれる雲内の降水粒子の映像をとらえる気象観測機器を気球にとりつけて飛揚し,観測を行いました。 .


観測前に気球の前でワクワクしている鈴木准教授(左).


麓側のKaレーダと笠雲をかぶった蔵王山.


雪の中の蔵王山腹に設置されたKaレーダ.



気球を準備する学生.

 



6.柳 由貴子 助教

タンザニア

JICA稲作振興プログラム(タンライス2)の天水稲作研修の事前聞き取り調査に同行し天水低湿地水田圃場の土壌調査を行いました。タンザニア国内3地域を巡り走行距離延べ約6千kmの長旅でした。

 

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タンライス2の農家に対する聞き取り調査。研修農家を決めたり圃場の問題点の洗い出しを行っています。

 

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村人に手伝ってもらいながら土壌調査用の穴を掘っていきます。雨季には一面水浸しになるため畝を作らない場所もあり,余所者には一見して水田かどうか判別が難しいことも。

 

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村人達に囲まれての調査は結構緊張しました。

 

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同じ水田土壌といえども場所によって全く様子は異なります。それぞれの土壌の調査結果や採取土壌の分析結果から生産性の向上を目指します。