学部長からのメッセージ

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山口市内の山大キャンパスは、「吉田遺跡」と呼称される埋蔵文化財包蔵地内に立地しています。敷地内のほとんどの場所から、旧石器時代から江戸時代にかけての貴重な遺物が多数発掘されるそうです。つまり、この吉田キャンパスの地は、何万年も前から絶えることなく穏やかで豊かな自然に囲まれた居住地域だったのです。かつて、地方は情報が乏しいという欠点がありました。しかし今はどこに住んでいようが大量のデータに瞬間的にアクセスできる時代で、地方のハンディはほとんど見当たりません。是非この恵まれた環境を生かして、自分の可能性を最大限に広げてください。

さて、世界中に多数存在する農学部は、世界的な食料不足の解決、食料自給率の向上、食の安全・安心の保障、人と自然との環境共生など、さまざまなミッションを抱えています。これらのミッションは、2015年に開催された国連サミットが2030年に向けて掲げた17の開発目標(Sustainable Development Goals; SDGs)のうち、約半数の項目に深く関連します。つまり、世界中の人々が幸せな近未来を迎えるために、農学部が果たす役割は非常に重要で、大きな期待を担っているわけです。

山口大学農学部では、食料生産と環境保全に取組む生物資源環境科学科と、微生物や動植物の生命科学に挑む生物機能科学科が、それぞれの学科の強みを生かしながら協力して教育・研究を行っています。各研究室をはじめ、附属農場、植物工場および中高温微生物研究センターにおいて、SDGsに応える具体的な目標を掲げて、近未来を見据えた先端的研究が日々展開されています。

私たちの教育・研究がみなさんの知的好奇心を十分に刺激し、自然を愛するやさしい心と高度な知識に基づく問題解決能力を兼ね備えた人材に育ってくれること、更には地域社会あるいは国際的な舞台で活躍してくれることを心から願っています。


 

山口大学農学部長 宮田 浩文(Hirofumi Miyata)