「月刊農学部長」第29号(2020年12月)

月刊農学部長 第29号(2020年12月)

 

11月 キャンパス内の並木と石碑

 総合移転から50年たった吉田キャンパスには見事な大木がたくさんあり、並木と呼べる木々も何か所かあります。最も長いのが農学部本館から東門に向かって伸びるまっすぐな道路沿いの楓(カエデ)並木でしょう。200m以上の直線に楓の木が約5m間隔で43本並んでいます(写真1)。農学部周辺には欅(ケヤキ)、コブシなど黄色から赤茶色の紅葉樹が点在していて、この季節なかなかの景観です。

 

2020-12-1.jpg 写真1

 

 この楓並木に本数では負けていないのが農場周辺のメタセコイアです。防風林として植えられたようで、狭い間隔で30本ほどが立ち並ぶ場所が3か所(農場・牧場周辺、果樹園内部)あります(合計100本以上)。頻繁に刈り込まれているのであまり大きくありませんが、本来は、正門を入って真っ先に目に入る3本の巨木のように高さ25mぐらいまで成長する木です(写真2)。この3本のうち1本は、20年ほど前に強風(雷だったかも)によって、半分ぐらいの高さで折れてしまいましたが、その後2本の側枝が垂直方向に成長して、今ではほとんどそん色のない三角錐形になっています。

 この3本のメタセコイアは、たぶんキャンパス内で一番高い木なので、多くの山大関係者が認識していると思うのですが、その根元にある石碑に気づいている人はどのくらいいるでしょうか?実はこの石碑は40年以上前に息子さんを交通事故で亡くされたご遺族の方が設置されたものです。かつて構内の車両規制がなかったころ、バイクに乗っていた学生さんが、学外者の車とこの交差点で衝突して、命を落としてしまいました。その学生さんは農学部・農芸化学科(現生物機能科学科)の所属だったと聞いています。

 皆さん、これから気ぜわしい季節になりますが、この3本のメタセコイアが目に入ったら、石碑のことを思い出して、「安全運転に努めよう」と気を引き締めてください。それが遺族の方の思いに応え、この石碑の意義を高めることになると思います。よろしくお願いします。

 

2020-12-2.jpg 写真2