新たなネギ類野菜資源の創造を目指す

山口大学大学院創成科学研究科(農学系学域)の執行正義教授と理化学研究所環境資源科学研究センター(CSRS)の共同研究グループは、シャロットがもつ有用な化学内容成分を明確化し、産業利用に資する新たな可能性を見出すことを目的として、シャロットとタマネギの肥大球に由来する407種の代謝物を高精度植物化学成分分析により検出して代謝プロファイルを作成しました。さらに、各種統計解析を駆使してプロファイルの詳細解析を行ったところ、シャロットとタマネギは明確にグループ分けされ、それぞれの代謝プロファイルには歴然とした違いがありました。射影における変数重要度とSpearmanの順位相関から、遊離アミノ酸およびオリゴペプチド(ジペプチド、トリペプチド)、フラボノイド(特にフラボノールアグリコンを有する代謝物)、アントシアニンおよび有機酸が、シャロット在来系統との関連性が高い上位の代謝物変数に含まれていることがわかりました。通常の高速液体クロマトグラフィー(HPLC)分析による21種類のアミノ酸の絶対定量では、シャロットの方がタマネギよりも総じて高い含有量を示しました。本研究では、酷暑が続く熱帯環境下でのシャロットの適応メカニズムとして、アミノ酸やフラボノイドの高集積化により物質代謝を再プログラミングしていることが示唆されました。本研究成果は、2020年11月13日付で国際科学雑誌Molecules電子版に掲載されました。

 

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