「月刊農学部長」第31号(2021年2月)

月刊農学部長 第31号(2021年2月)

 

1月 静かなキャンパス

 例年、年明けから2月末まで、キャンパスはとても静かな雰囲気になります。それは、色彩豊かな花も咲かず、にぎやかにさえずる鳥も少なくなるなど、生物界全体が不活動になることが一因です。また、大学特有の事情として、後期の定期試験、大学共通テスト(昨年までは大学センター入試)・前期個別試験等、様々な試験が行われることも影響しているかもしれません。特に今年は、コロナウィルス感染拡大防止のために、賑やかなことはほとんど自粛対象になっており、一層サイレントな感じが漂っています。1月9日(金)は、記録的な低温で日中も雪が溶けず、まさにそんな静かな一日でした(写真1:農学部中庭)。

 そんな中、農学部の4年生および修士2年生の学生さんたちは、2月中旬の締め切りに向け、卒業論文および修士論文の作成に追われています(写真2)。手を動かして実験しているときは何かしらの進歩が目に見えるのですが、文章を書くという作業は全く前進しない時間を何回も経験することになります。これは、指導する側の先生たちも同じで、みんな過去に何度も苦しい思いをしてきました。動画・画像が氾濫していて、表面的な理解が感覚的にできてしまうこの時代に物事を深く理解するためには、文章にまとめる作業が最も効果的だと思われます。人工知能(AI)は画像や音声データを処理するのはかなり得意で、すでにヒトを超えているかもしれませんが、言葉や文字を理解して創造的文章を自作する作業には今なお苦戦しています。これは、文章にまとめるということが、最も頭を使う作業であることの証明かもしれません。非常につらい作業ですが、是非、就職前に自分の言語中枢をフル活動させて、AIに勝る本当の人間らしい力を少しでも高めてください。社会人になったとき、間違いなく役に立つ能力です。

 

2021-2-1.JPG 写真1

2021-2-2.JPG 写真2